No.23 「かわいいフェアトレードでHAPPYの輪を広げる!」吉永幸子さん

 No,23

吉永幸子さん

かわいいフェアトレードでHAPPYの輪を広げる!

1989年生まれ。子どもの頃から自分の名前“幸子”の通り、「人を“幸”せにできる“子”になりたい」と願う。学生時代フィリピンを訪ねたことを機に「国際協力の道に進もう」と決意。

NPO LOOB JAPANでのフェアトレード担当を務めつつ、2016年夢だったフェアトレードのお店「HAPPY∞HAPPY(ハッピーハッピー)」をオープン。「かわいい!フェアトレード」をコンセプトにしている。現在も更なる夢に向かって邁進中。

   

吉永幸子さん「かわいい!フェアトレード」のセレクトショップ:HAPPY∞HAPPY とは?

こんにちは、吉永幸子です。まずは、思わず手に取りたくなる“かわいいフェアトレード”をコンセプトに2016年9月に始めたセレクトショップ「HAPPY∞HAPPY」の話をさせていただきます。

現在「HAPPY∞HAPPY」ではフィリピンとインドから仕入れた商品を販売しています。

オープン当初は販売だけだったのですが、「かわいい!作ってみたい」というお声をいただいてから、アクセサリーを作るワークショップも取り入れるようになりました。小学生のお子様に多く参加していただいており、子ども達がエシカルなものに直接手を触れる機会はとても有意義だと感じています。

「HAPPY∞HAPPY」では「かわいい!」と商品を手に取ることをきっかけに、フィリピンやインドの製作者のストーリーを届けることを大切にしています。今後は更にほかの国・地域からの素敵な商品も取り扱う予定です。

2018年5月:女性誌「Tulle vol2」に掲載

 

また、NPO法人LOOB JAPANで理事兼フェアトレード担当を務めています。LOOB JAPANはフィリピンのイロイロ市を拠点として青少年のエンパワーメントを行う非政府組織(NGO)Love Our Own Brethren Inc.(LOOB)を日本から支える団体です。

2018年11月には、ジュースパックのゴミで作っているバッグが第6回環境省グッドライフアワードで実行委員会特別賞(サステナブルデザイン賞)を受賞しました。

また、夢を叶えるお手伝いをしたいとの想いから「夢を引き寄せる!Vision Mapワークショップ」というイベントを年2,3回開催しています。

 

幸子さんが人を幸せにしたいと思う理由・きっかけは?思春期にあったいじめと自分の名前から・・

実は、生まれて半年後にフランスへ行き、小学2年生まで生活していました。両親は日本人なので、日本語で生活していてフランス語は話せませんでしたが、幼稚園ではボディーランゲージを使ってコミュニケーションをとろうとしていましたね。

それから小学3年生で日本に帰国すると、身振り手振りが多く“空気を読む”ということが苦手だった私はなんとなくうまくなじめなくて、小学生4・5年~中学生の時にいじめにあっていました。

常に自分が存在しても良い理由や、自分の居場所を探していましたね。そのころ、母にガールスカウトを勧められたおかげで学校とは別の場所に居場所をみつけられ、たくましくなりましたね。

ちょっとした反抗期でもあった中学生の頃は、自分の「幸子」という名前についてどうして両親がつけた名前じゃないのかと悩んでいた時期があります。実は、家が仏教徒で、親がお世話になった人がつけてくださった名前なんです。

でも、そうして自分の名前について考えれば考えるほど、「幸子」という名前は、“親が子に幸せになってほしい”と名付ける人が多いけど、仏教に精通した方がつけてくれた私の場合は“ほかの人を幸せにできる子”って意味があるのではないかと捉え、そのように生きたいと思うようになりました。

 

国際協力の道へ進むことを決意したきっかけとは?

子どものころから、『世界ウルルン滞在記』など外国に関するテレビ番組が好きで、明確なきっかけとかはなく物心ついた時からずっと海外で活動したいと思っていました。国際系の道に携わりたいと自分の興味がはっきりしていたので、大学でもそういった授業ばかりとっていましたね。

海外で活動したいという漠然とした気持ちが、しっかり決意へと変わったのは、大学2年生の夏に、選択必修授業の1つでフィリピンに国際協力研修へ行った時です。

夜になると人身売買も行われるようなエリアでのナイトストリートで、路上で生活をしている方々にインタビューをしていた際、1人のおばちゃんと出会ったことがきっかけでした。

彼女はそこで、夜は雨風をしのぐためにアーケードの中にあるお店がシャッターを下ろした後にやってきて、夜はその場所で眠り、早朝お店が開く前にそこを去る、という生活を20年以上続けていると言いました。

 

「20年以上ストリートで暮らしていて怖いことはないのですか」

と仲間の1人が聞いたとき、彼女は

 

「もちろんあったけど、今は大丈夫。今はみんながあたしのことを怖がるから」

と、笑顔で答えたのです。

その答えを聞いた時、“なんで、笑ってそんなことをいえるのだろう”、“みんなが自分のことを怖がるから、と笑って言えるくらい、今までにどういう人生を送ってきたのだろう”と衝撃を受けました。

同時に、もうこれ以上おばちゃんのような人を増やしてはいけないと強く思ったんです。これが私が「国際協力の道に進もう」と決意した大きなきっかけでした。

フィリピンで出会った『おばちゃん』との写真

フィリピン研修からの帰国後、何か始めたいと思い、“想いを形に”というコンセプトで社会問題の啓発活動などを行う「学生有志団体Peace Smile」に所属します。

そして、みなとみらいの街で自転車を走らせながら「AIDSについてもっと知ろう!知ることから始めよう」などのアナウンスをしたり、駅前で「HIVとエイズは同じこと?」「チューで感染する?」などのクイズを出題し、コンドームを配布したり、環境問題や写真展などさまざまな活動を行っていました。

 

不本意だった1度目の休学、留学したい気持ちで選んだ2度目の休学

実は大学生活で3年間の休学を経験しました。ずっと奨学金とバイトをして学費を払っていたのですが、大学3年生の秋学期になるとき、学校に呼び出されて「次の学期の学費が支払われていませんが、このままだと退学になります。どうしますか。休学という選択肢もありますので、ご両親と相談してください。」と言われました。

言い方は悪いけれど・・・両親のお金で大学へ通えているのに遊んでばかりの学生もいて、私はやりたいことも学びたいこともあるのになんで金銭的な理由で立ち止まらなければならないのだろう、と当時はとても悔しかったですね。

退学は選択肢になかったので、やむなく半年間休学し、1年間お金を貯めて3年生の秋学期に復学することができました。その後4年生に上がるとき、以前からの留学したいという夢が思い出され、頭から離れませんでした。

大学1,2年生の頃、周りの友人たちは学内の海外留学プログラムに参加していたのですが、私は経済的な理由で参加することできず、「なんでいけないの?親に出してもらえば良いじゃん」と友達に悪気なく言われ、悔しさを感じながらも留学せずにいました。

しかし、“お金を理由に夢を叶えないままにしたくない”と、4年生分の学費をフィリピンへの留学費用に使うことを決意。1年間留学して帰国後の1年間は仕事をして学費を貯めなおし、4年生に復学することを自分で選びました。

フィリピンに留学した際には、半年は首都・マニラの語学学校に通い、後半の半年間はパナイ島イロイロ市にあるNGO LOOBの現地プロジェクトにインターンとして参加しました。この時の経験から、現在はLOOB JAPANで理事として活動するにいたっています。

 

なぜ、ポップでかわいいフェアトレード?

大学1年生のときにフェアトレード商品に興味を持ったものの、値段が高くて買えなかった経験から、若者でも気軽に購入できるフェアトレードを広めていきたいと思っていました。

また、当時からNGOなどが販売していたフェアトレードはナチュラルテイストなものが多く、もっとカラフルなでポップなデザインのものもあったらいいのにと考えたりしていたんですよね。

その自分の想いや考えと、LOOBの活動でジュースパックをみたことがつながって、「もっと多くの人に気軽に買ってもらえる、かわいいものを集めたフェアトレードをやろう!」と学生の時に決めたことがきっかけです。

 

“みんながHAPPY”な輪を紡ぎあえる社会を目指したい

例えば、私の友達がハッピーだったら友達のお母さんもハッピーだし、そうしたらお父さんもハッピーで、お父さんの周りにいる人もハッピーを感じる。そんな風に幸せは輪になって繋がっていき、その“ハッピーの輪”が広がることが世界平和に繋がると考えています。

「HAPPY∞HAPPY」の活動をしていて、現地で商品製作をしてくれている方がこんな風に言ってくれました。

彼女はもともとゴミ拾いをしながら生活をしていた方なのですが、「今は自分の仕事に誇りをもてるようになった。商品を日本の人に喜んでもらえて、そのお金で子どもたちも学校に行かせられている。本当に誇りを持てるこの仕事をやってよかった。」

想いが通じあったときには、やっぱりこの活動を続けてよかったと思いますね。

 

夢を持つ女性へのメッセージ

何かしたいけどどうしようと迷っている人は気軽に1歩踏み出してみればいいのではないかと思います。まず気軽に1歩踏み出してみてほしい。

私は「○○したいけど、できない」という言葉はないと思っています。行きたいなら行けるし、やりたいならできますよ。

――実際金銭面で苦労しながらも休学や留学を実行した幸子さんだからこそ説得力があるお言葉ですね。ありがとうございます。

 

幸子さんの今後の目標・将来の夢とは?

私も周りの人もみんなHAPPYな世界を創るための活動を続けていきたいですね。いずれは「HAPPY∞HAPPY」を法人化し、雇用を生み出せるように成長させるのが目標です。

そして、「すべての子どもたちが学校に行ける世界になるように」私が生きている間は難しいかもしれないですが、100年後にはそんな世界になっているように、その片鱗になりたいです。

フィリピンで出会った20年以上ストリートで暮らすおばちゃんみたいな人を増やさないということを突き詰めて考えると、やはり子どもの時に身につける知識、教育は大切だと思います。フィリピンでは学校に通えていない子どもたちもたくさんいて、学校に行けても4人に1人は途中でドロップアウトしてしまうといわれています。

子ども達全員が学校に行き夢を持ち、夢に向かって努力できる社会に100年後にはなってほしい。そんな社会に1歩でも近づけるように、フェアトレードを通して活動を続けていきます。

 

吉永幸子さん

インタビューにご協力いただき

ありがとうございました!

ライター:小柳 美紅

 

HAPPY∞HAPPY≪かわいい!フェアトレードのセレクトショップ≫はこちら

≪HAPPY∞HAPPYの主な活動実績≫

  • 2016年9月:「HAPPY∞HAPPY」をOPEN
  • 2017年12月:「うっしぃ珈琲」にて取扱い開始
  • 2018年2月:「Azro.Labo」にて講演
  • 2018年5月:女性誌「Tulle vol2」に掲載
  • 2018年9月:JCOMチャンネル「デイリーニュース(北区&板橋区)」に出演

そのほか数々のイベントに出店

※講演・ワークショップ開催のご依頼受け付けております。

女性起業家インタビューサイト「キアラ」では今一番輝いている20 代女性をピックアップし、定期的にインタビューを掲載しています。全ての女性がもっと自分らしく生き生きと輝けますように。インタビューのご依頼は「インタビュー依頼」よりお願いいたします。(since 2016.1.1)

主催:NPO法人アラジ