No.13 「世界と自分と繋がる」バジャウ族の真珠で国際貢献 鹿島早織さん

 

No.13

学生団体Relien代表

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鹿島 早織さん

1993年生まれ。長野県出身、横浜在住の神奈川大学4年生。3年次に休学をしてカンボジアの教育系NGOで半年間インターンをし、代表の右腕として貧困層向けの語学学校の立ち上げや、現地大学生向けのシェアハウスの運営を行う。その後「世界と、自分と繋がる。」をコンセプトにした学生団体Relienを立ち上げ、現在はフィリピンで出会った少数民族が採るパールを日本のハンドメイド作家さんによってピアスにしてもらい、百貨店で販売するプロジェクトを行っている。

  

現在の活動内容「学生団体Relien」とは?

現在、神奈川大学の国際学部で学びながら、学生団体Relienの代表をしている鹿島早織です。Relienの団体名はフランス語で「繋がる」を意味する”lien(リアン)”に由来します。
私たちは、途上国の問題を知るきっかけとなる企画を行うことによってメンバーや学生が様々な世界と繋がり、外に飛び出すことはもちろん、企画や勉強会を通して将来について本気で考え、自分の心と向き合うことをコンセプトに活動しています。2016年8月に設立し、現在は主に3人のメンバーが活動しています。

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今メインで行っているプロジェクトは、フィリピンの少数民族バジャウ族が採るパールを日本のハンドメイド作家さんにアレンジしてもらい、ピアスを日本の大型百貨店で販売する”Hug the worldプロジェクト”を行っています。日本はものに溢れていて、安価な値段でアクセサリーを身に着けることもできます。パールプロジェクトを通して、真珠がどこでどんな背景で、誰が採ったものであるか、アクセアリーにどんな思いが込められているか、そしてフィリピンの現状についても知ってもらうきっかけとなるような活動を目指しています。

活動にいたるきっかけとは?

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小さい頃はまじめで、勉強ばかりしていて、目立ちたがり、注意したがりの子供でした。よく学級委員長をやっていましたね。本を読むのが大好きで、ハリーポッターや、いろいろな伝記を読んだり、好奇心旺盛で、常に世界に目を向けていました、中学生の頃の担任の先生がもともと青年海外協力隊で、「若いうちに絶対に海外に行ったほうがいい」と言ってくださる方でした。

生まれ育ったのは長野県のど田舎。教育に厳しい家だったので、小さいころは勉強ばかりしていました。本を読むのが大好きで、ファンタジー小説や偉人の伝記を読んで自分の知らない世界を知ること夢中になっていました。特に海外へ行くことはありませんでしたが、こうやって自分の視野を広げることが面白かったのと、青年海外協力隊を経験した中学校のときの先生が「若いうちに絶対に海外へ行った方が良い」と言っていたこともあり、自然と海外に興味をもつようになりました。そんな時、英語の教科書に掲載されていたアフリカの子供の写真「ハゲワシと少女」と、それを撮影した写真家が、いろいろ賞を受賞しながらも強く批判を受け自ら死を選ぶ、というその壮絶な半生が強烈に頭に焼き付き、それ以降途上国支援や国際協力を仕事にしたいと考えるようになりました。

しかし、進学した高校は勉強も大変だし所属していた弓道部の活動が厳しくて、国際協力に関する活動は何もできませんでした。親や学校からのプレッシャーがと窮屈で、早く大学に行って自由に広い世界を見てみたいないと切望していました。

はじめてのボランティア活動で生まれた葛藤

その後神奈川大学の国際学部に進学、同時に長野を離れ一人暮らしを始めました。国際支援に関心はあったけれど、「実際に行ってみないと何もわからないのではないか」と思うようになり、大学2年の時カンボジアで学校建設をするボランティアに参加しました。正直、一緒に建築に参加した日本語を勉強している現地の大学生と交流できたことはよかったのですが、建設活動自体は全然楽しくなかったです。本当に学校建設でいいのか?それで貧困が解決するのか?建築自体も現地の建設会社の人がやったほうが効率がいいのではないかと、何かもやもやを抱えながら帰国することとなりました。

休学して長期インターン・カンボジアでの苦労

2014年の大学3年生の秋から、カンボジアで活動する農村の貧困層の子でも大学に行ける仕組み作りを行うNGO・CBBに所属、代表の右腕として、貧困層向けの語学学校の立ち上げと現地スタッフのマネジメントに関わりました。カンボジアの大学生が暮らすシェアハウスの運営や広報などの仕事を半年間担当しました。

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インターン先の支援地の男の子と

現地のスタッフや支援地の人たちと自分の価値観のすり合わせにすごく苦労しました。日本人だとこちらがやってほしいことを、何となく察してやってくれるけれど、カンボジア人のスタッフは「これをやってね。」と何回も言わないとやらないし、要求ひとつひとつ丁寧に言葉にしないといけないことが大変でした。、カンボジア人は適当だから、時間を守らない、約束を守らない、掃除しない…というちょっとイライラすることがあっても、自分が少し我慢すればいっかと思っていた時期もありました。でも、そこでわたしが我慢しても、組織にもカンボジアの人々にも何も良いことは無いと気付き、コミュニケーションの大切さが学べました。

その頃から、現地で泥臭い活動をしている自分と同じような学生と会っても、みんな自己犠牲で我慢している部分があるなと、みんな組織のために自分が動かなきゃという責任感が見えるようになりました。「もっとワクワクしながら国際協力すればいいのに」、「就活で使う実績作りのために国際協力をやっているのかなぁ」と言う違和感がありました。外と繋がるのも必要だけど、自分の内側を見つめえるコミュニティ、仲間とざっくばらんに話して、悩みを相談しあえるようなコミュニティを作りたいと思ったのがきっかけで、“世界とも、自分とも繋がる”というコンセプトを考えるようになりました

NGOでインターンをしてみて、支援じゃなくて自分もワクワクするし、現地の人もワクワクするし、お金も回っていく継続したビジネス、一方的にやってあげるのではなくて、お互いに支え合う方法はないかと模索しました。そんな中、カンボジアでは布やハーブ、現地のいい素材を使ったお土産を生産・販売している日本人がたくさんいて、いつか自分もそんなビジネスをやってみたいと思っていました。

フィリピンのバジャウ族との出会いとは?

大学3年生の春にセブで語学留学をした経験があったのですが、バジャウ族を知ったのは、バジャウ族のコミュニティで実際に生活をしている友人の松田大夢くんを友達と訪ねたことがきっかけす。

フィリピンのセブ島に約1000人ほどいると言われているバジャウ族は、”海の上で生まれ、海の上で最期を迎える“と言われているくらい、海と密接に繋がっている民族。海の上に高床式の家を建てて暮らしているのですが、家の周りの海水は汚染が進み経済的な貧しさをとても感じました。漁業を主としてきた彼らなのですが、今では遠く離れたところでないと魚が捕れなくなってしまいました。

私たちが関わっているバジャウ族が住んでいるのはセブですが、その他にもフィリピンの様々な島、マレーシア、インドネシア海域で数百年前から生活している少数民族で「無国籍の漂流民」と呼ばれることもあります。かつては定住せずに魚を採って生きていたバジャウ族ですが、観光特区となったセブ島の近代化と共に彼らの生活は大きく変化しています。

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家族のためにおやつを販売する

バジャウ族の女の子たち

一方、地域のコミュニティで支え合いながら、飾らない素朴な生活をしているバジャウ族の人々に強く魅了されました。バジャウ族は毎日貧しくてもたくましく過ごしている。東京は情報も物もあるけど、それだけが豊かさじゃないなと思うきっかけになりました。

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真珠のやり取りをしている

バジャウ族の男の子と

バジャウ族の採る真珠がネックレスになっているのを見たとき、一つ一つの真珠の形が全然違ってかわいいけれど、それを一つのレーンにしてしまい、見た目が悪く観光客にまったく売れていないという印象を受けました。とにかく繋げてネックレスにしちゃえって感じです。せっかく交通費をかけて観光地へ行っても、1週間に一つか二つ、売れるか売れないかという現状。もっとデザインを工夫したら売れるのにな、国は違うけれどたまたま出会ったバジャウ族の人たちと、日本人がデザインした真珠アクセサリーを販売することで継続的な支援ができないか、と考えたことが、Relienを創設するきっかけとなりました。

日本人のハンドメイド作家さんと繋がる

とはいえ、自分たちでデザインを学びアクセサリーを作ることには限界を感じ、なかなか商品化をイメージできないでいたところ、ハンドメイド作家さんとコラボしながら百貨店でアクセサリー売り場を作っている方と知り合うことができました。その方と繋がったことで、9人のハンドメイド作家さんによって、バジャウ族の真珠一粒一粒の魅力をもっと引き出してもらい、アクセサリーとして百貨店で販売することに成功しました。

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アクセサリーの販売を行った店頭で

Relienのメンバーと

バジャウ族の真珠を、日本のハンドメイド作家さんが制作し百貨店で販売する活動を”パールプロジェクト“と題し、現在までに、新宿マルイ百貨店、溝の口のマルイ百貨店、丸広百貨店川越店で販売させていただきました。このパールプロジェクトを通して、飽和状態のハンドメイド作品の差別化や、国際貢献をしたいハンドメイド作家さんとWin-Winの関係になることができました。

活動の際に工夫していること・苦労していること

日本のハンドメイド作家さんとフィリピンのバジャウ族を繋げているので、日本での活動に集中しすぎると、現地とのコミュニケーション不足になることがあります。日本の企業が求めている真珠の質と、バジャウ族がお土産として売っている真珠の質も違う。企業が求めている質に従ったら、バジャウ族の真珠ならではの個性が埋もれてしまう可能性がある。でも、「かわいそうだから買う」ではなく、本当にいい商品・コンセプトだから購入していただきたいという想いもある。本当に葛藤の連続ですね。今後は自分たちのペースでいろいろな問題を改善していけたらなと思っています。

国際支援と自分の将来との間で葛藤する大学生のコミュニティを作りたい。

真珠の作品ができてから実物をセブ島まで持って行ったら、「すごい!こんなアクセサリーなるんだ!」っていう嬉しい反応がありました。ハンドメイド作家さんが現地に行って、現地の人たちに商品の作り方を教えるということも将来挑戦してみたいです。

プロジェクトを始めて半年がたちましたが、フィリピンの人々を自分たちがなんとかしたいっていう気持ちはおこがましい気がしていて、今のバジャウ族の生き方やコミュニティには今の良さがあって、それを変えたいという気持ちはあまりないです。もっとお金もちになりたい、豊かで今より良い生活をしたいという物乞いをする女の人もいるのが現状なのですが、どこまで変えていいのか、どこまで入り込んでいいのかを今考えているところです。ものすごく商品が売れて、資源が枯渇してしまったら本末転倒だし、あまり売りまくるのもどうかな…と。今後は焦らず自分たちのペースを大切にして、もっと現地の声を聞きながら継続していきたいです。

Relienをきっかけにバジャウ族に興味を持った人に、コミュニティーにツアーとして入り込んでもらう活動も面白いなと思っています。2017年3月にまたフィリピンに行くので、しっかり現地の人と話していこうと思います。

私自身は今後、もう一年休学して、今の活動や勉強を続けたいと思っています。日本の皆さんへの発信や、販売活動を今後もや続けていきたいです。またバジャウ族にこだわらず色々な視点で、国際協力に関わり葛藤を抱く大学生たちがゆるやかに繋がるコミュニティを作っていきたいと思っています。今後も「世界と、自分と繋がる。」をコンセプトに、若い人たちがもっと広い視野をもって繋がりあう社会を目指して行けたらなと思っています。

 


鹿島早織さん

ありがとうございました!

 

Buy story, Do my Ethical.〜私のエシカル〜
日時2017年2月25日(土)14時〜17時
場所賢者屋〜学生が学生のために運営している学生限定無料フリーシェアスペース〜
参加費1人500円
スケジュール13:40 受付開始
14:00 開始

~14:10 はじめに
~14:25 アイスブレイク
~15:30 参加団体プレゼン(+質問タイムなど)

~15:50 休憩(販売ブースの準備)

~16:20 販売会&交流
~16:35 おわりに&アンケート記入
~16:45 写真撮影

17:00 終了
主催団体紹介学生団体Relien(リリアン)

申し込みはこちら

鹿島早織さんも出場!9・2(土)第3回ソーシャルドリームコンテスト

≪ソーシャルドリームコンテストとは≫

主催団体:Alazi Dream Projectは、夢追うすべての人がもっと輝き応援しあえる社会の実現を目指し、主に「社会を変える」をテーマに活躍する今を輝く若者が登壇するコンテストを開催いたします。参加者全員が審査員となる参加型イベントとし、審査員は3枚のハートを応援したいと思う登壇者に投票します。優勝者にはその後の夢を後押しする著書を贈呈します。誰もが誰かの夢を応援しあえる社会の実現、夢追うすべての人が輝き、繋がり、協力しあう。。。ソーシャルドリームコンテストは、そんな次世代のコミュニティ型コンテストです!!

【日時】2017年9月2日(土) 開館:12:30 終了:16:30

【会場】渋谷東口ビル5階 CAMPFIREセミナールーム

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