NO.6すべての家族とそれを支えるすべての人を“てらす” 「おうち、てらす」 川瀬紗依さん

NO.6

おうち、てらす

川瀬紗依さん

  

1992年生まれ。子ども好き。高校時代にデイヴ・ペルザー著『”It(それ)”と呼ばれた子』を読んだことをきっかけに児童虐待に強い関心を示す。大学時代は家族社会学を学び、現在は「家族が安心して頼れる社会の実現」を使命に掲げ、〈すべての家族と、それを支えるすべての人を照らす〉インタビューサイト「おうち、てらす」を運営する。普段は会社員。

すべての家族とそれを支えるすべての人をてらす「おうち、てらす」代表・川瀬紗依さんとは?

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私は、「おうち、てらす」全ての家族とそれを支える全ての人を“てらす”というビジョンを掲げ活動しています。「おうち、てらす」は、家族にまつわるあらゆる課題の解決に向けて取り組んでいる個人や団体の活動に焦点を当て、それぞれの強い思いとストーリーを広く発信するWEBメディアです。

例えば“児童虐待”という問題がある時に、それについて活動している方にスポットライトを当て、その人達がどんな想いでなぜこの活動をしているのかをインタビューし、その人達の想いを発信しています。

想いを発信することで、そこに少なからず共感してくれる人がいるのではないかと思っていて、それに共感してもらうことで、こんな問題もあったんだということを知ってもらい、何か自分もしたいなということにつながればいいと思っています。

「おうち、てらす」発信のキッカケ

「おうち、てらす」を始めたのは昨年2015年の7月で、構想しはじめたのは4月のことでした。大学を卒業し、会社員になって自分に何かできることはないかと漠然と考えていた時期でした。ただ自分自身、大学を卒業しただけで、特別なスキルがあるわけでもないし、資格があるわけでもない状況なので、何にも持っていない私にもできることって何かあるのかなって思った時に、すでに本格的に活動している人達が周りにいたので、その人達のことをインタビューし、発信していくことはできるのではないかと思い始めました。

もっと幼少期にさかのぼると、昔から本を読むのが好きなので家族と図書館によく行っていました。盲導犬を育てる“パピウォーカー”の話の本や、社会福祉に関連する著書にすごく興味を持っていました。社会に役に立つなにかに惹かれていたのではないかと思います。

それから、中学生のときに『アンネの日記』を読んで日記を書くことにはまっていました。毎日ではないのですが、思い出したときに日記を書くようにしています。昔から本を読むことや、作文や文章を書くことは好きだったので、抵抗なくはじめられたのが、この「おうち、てらす」でした。

衝撃の一冊との出会い―。

高校一年生の時に、デイヴ・ペルザー著『”It”(それ)と呼ばれた子』を読んで衝撃を受けました。ノンフィクションの児童虐待を描いた有名な作品です。その当時の私は児童虐待を知っていたのか、知らなかったのか分からなかったのですが、母親から小さな子供が容赦なく傷つけられている生々しさにひどく衝撃を受けました。いままで私が知っていた家族っていうのは「愛のある家族」という勝手なイメージを持っていたのですが、誰しもがそうではないのだなと感じました。

私の日常の延長線上に家族の中で暴力がおこりえるということに気付いた一冊でした。

実際にインタビューをしてきた人たちから見えてきた、「家族の問題」。

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オレンジリボン活動をされている
シンガーソングライターの
氏家エイミーさん

引きこもりの支援相談員をしている佐々木克彦さんや、オレンジリボン活動をされているシンガーソングライターの氏家エイミーさん、アトピーを自分自身で克服して、それをもっといろんな人に伝えて勇気づけたいと本を出された岡田基さん、スリール株式会社を立ち上げ、学生たちが共働き家庭での子育て体験を通してキャリアを考えるワーク&ライフ・インターンを運営している社会起業家の堀江敦子さんなどに、インタビューさせていただきました。

わたしは、究極的には「家族」に問題は存在しないと思っています。すべて、社会構造の問題(=社会問題)なのではないかと考えているからです。その社会構造をボトムアップで変えるための、とてつもなく草の根的な活動として、「おうち、てらす」での発信をしています。

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アトピーを自分自身で克服して
それをもっといろんな人に伝えて
勇気づけたいと本を出された
岡田基さん

インタビューでいろいろな活動家たちのお話を聞くなかで新しい発見がありました。それが、とくに澤永遼さんの記事でも話題になっている、「ツールをもつことの強さ」です。

わたしがインタビューをしてきた人たちは大きく2つのタイプがいます。1つめが、家族を取り巻く課題の解決を目的に掲げて活動をしている人たち。そしてもう1つが、ご自身の活動が、結果的に家族を取り巻く課題の解決に貢献している人たち。目的か結果かというだけの違いなので、どちらがいい悪いじゃないのですが、わたしがインタビューを通して発見したのは、後者の人たちの大きな可能性でした。

たとえば澤永さんはフレスコボールというマイナースポーツを通して、家族のコミュニケーションの活性化に貢献しています。そんなふうに、自分の「好きなこと」「得意なこと」が、気が付いたら社会問題の解決につながっているって素敵ですよね。そういうツールを持っている人たちだからこそ、社会にインパクトを与えられる。

だから、そんな人たちに「家族を取り巻く社会問題」をまずは知ってもらって、ツールを生かして社会を変える人になってもらえるように、背中を押せたらいいなと思うようになりました。

アトピーを自分自身で克服して、それをもっといろんな人に伝えて勇気づけたいと本を出された岡田基さん

「おうち、てらす」この先に抱く想い

「おうち、てらす」を発信することで、私自身の成長につながり、どんどん気になる情報をキャッチできるようになりました。まずは思い切って発信すること。思い切って一歩を踏み出し自己発信することで思いがけない影響があります。

私がいま掲げているのは、家族が安心して頼れる社会を実現することです。
児童虐待や引きこもりが起こってしまうなどの社会問題には、いろいろ要因はあるけれど、家族が社会から孤立してしまっていることが原因なのではないかと思っています。

家族が何か助けが必要であるときに、助けを求められなかったり、助けが必要であるのに気がついていないことがあるので、自分が独りで抱え込まず、もっと繋がりができればそのような問題は少しでも減らせるのではと思っています。

今は、家族が安心して頼れる社会のひとつめのステップが共感や当事者意識を持つ人を増やすという段階なので、その次の段階にステップアップできたらと考えています。直接家族が社会とつながれるようなリアルな企画を今後はつくっていきたいと思います。

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キアラ代表下里も
“家族”について
色紙にしたためてみました!

 

おうち、てらす上映会

魂が号泣する104分

≪うまれる≫

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「ハンカチがびしょびしょになるくらい泣けた」川瀬紗依


川瀬紗依さん

ありがとうございました!